- 本書の概要
- 著者プロフィール
「宝塚歌劇団」は、独自の世界観や美学で、移り変わりの早いエンターテインメント業界において昨年100周年を迎え、売上も300億円(日本経済新聞推計)に達するなど、異例の強さを誇っている。しかしそのビジネスとしての詳細はほとんど知られていない。
そこで本書では、元宝塚総支配人の著者が、ビジネスとしての宝塚の経営戦略の裏側を詳しく解説し、エンターテインメントビジネスの本質に迫っている。宝塚ファン向けの本ではなく、文字通り宝塚の経営戦略上の成功要因を分析した一冊となっている。
外部委託を極力抑えた「垂直統合型システム」などの戦略から、スター育成システム、平日のチケット売上の減少などの厳しい現状まで赤裸々に明かされており、「体験を売る」ことの本質や未来への展望も描かれている。
著者は阪急入社後に鉄道現場から宝塚歌劇団へ出向、宝塚大劇場総支配人、梅田芸術劇場役員などを歴任した人物。宝塚の基礎知識から解説されており、多くの方にとって未知の存在である宝塚という長寿ビジネスを興味深く理解できる一冊となっている。
著者:森下 信雄
1963年、岡山県高梁市生まれ。86年、香川大学卒業後、阪急電鉄株式会社入社。鉄道現場(駅務員、車掌、運転士)、梅田茶屋町再開発計画担当、阪急西宮スタジアム(阪急西宮救場)副支配人を経て、98年、宝塚歌劇団に出向。
歌劇団にて制作課長、星組プロデューサー、次いで株式会社宝塚舞台にて劇場部長、2004年に阪急電鉄へ復職し、歌劇事業部事業推進課長、宝塚総支配人と宝塚歌劇事業全般を経験する。08年に株式会社梅田芸術劇場に出向、常務取締役として社業全般を統括。11年、阪急電鉄を退職。現在は大阪で人材紹介コンサルタントとして活動
1963年、岡山県高梁市生まれ。86年、香川大学卒業後、阪急電鉄株式会社入社。鉄道現場(駅務員、車掌、運転士)、梅田茶屋町再開発計画担当、阪急西宮スタジアム(阪急西宮救場)副支配人を経て、98年、宝塚歌劇団に出向。
歌劇団にて制作課長、星組プロデューサー、次いで株式会社宝塚舞台にて劇場部長、2004年に阪急電鉄へ復職し、歌劇事業部事業推進課長、宝塚総支配人と宝塚歌劇事業全般を経験する。08年に株式会社梅田芸術劇場に出向、常務取締役として社業全般を統括。11年、阪急電鉄を退職。現在は大阪で人材紹介コンサルタントとして活動
第1章 「タカラヅカ」の基礎知識
第2章 宝塚歌劇のビジネスモデル
第3章 宝塚歌劇ビジネスの特徴
第4章 宝塚歌劇とAKB48
第5章 タカラヅカのこれからと業界の未来
第2章 宝塚歌劇のビジネスモデル
第3章 宝塚歌劇ビジネスの特徴
第4章 宝塚歌劇とAKB48
第5章 タカラヅカのこれからと業界の未来
要約ダイジェスト
総勢400名の女性のみで構成される劇団
宝塚歌劇団は総勢約400名で全員が未婚の女性で構成されている、わが国最大級の劇団である。1914年にその歴史をスタートさせ、現在は花組・月組・雪組・星組、そして1998年に創設された最も新しい宙組の5組体制となっている。
宝塚歌劇の1年間の興行スケジュールは、5つの組ができる限り平等になるように組まれていく。スケジュールを策定するのは、歌劇興行の主催者である阪急電鉄歌劇事業部だ。
この歌劇事業部の作成した原案をもとに、作品の「制作」担当の宝塚歌劇団、そして「製作」担当の株式会社宝塚舞台をあわせた三者で興行が円滑に、
続きを読むには会員登録が必要です。